第22章 決戦
「飽きましたし、この辺で終わりにしましょう。」
メフィストはマルバスと目を合わせた。
フィストを取り巻く空気が重く重く漆黒に染まる。
身を暗黒に引きずり込まれていくような感覚に陥る。
「主は…?!」
「結局のところ、私の正体を見破れないなんで、あなたは小物なんですよ」
その瞳に捕らえられたマルバスは体が強張りガタガタと恐怖で震え、身動きがとれなくなる。
「アイン」
「まっ待て…!」
「ツヴァイ」
「くっ……」
急ぎその場から離れようとするマルバスだが体が思うように動かない。
「ドライ」
パチン☆
ーーマルバス消滅ーー
メフィストの腕の中には鍵付きのジュエリーケース。
その箱にはカワイイライオンのぬいぐるみがちょこんと乗っている。
ーーーーー
ーーー
ーー
「あなたはもう少し訓練したらどうです?」
ドサッとその場に座り込む獅郎。
「はぁーーーーーー、反論できねー」
そのまま天を仰ぎ片腕で顔を覆う。
メフィストはロイとフールの気配を伺う。
獅郎もメフィストチラリと見た後に気配を探った。
「まっ、あちらは何も心配ないと思います。彼女は強いですし」
……
「煙草あるか?」
「私は吸いません」
………
……
…