第22章 決戦
「あいつのことは主人からの命で協力していただけのこと。わしはこの土地が気に入っておるがのぉ。
最近は信仰が薄れとる。
少しお灸を添えてやろうかと思っていたところ、ちょうどいいから協力しただけじゃ」
「ほう。」
「わしはこれからもここに居続けよう。
まぁ、わしの機嫌を損ねれば今まで通り、疫病が蔓延するだけのこと。
治すのもわしだがのぉ。今回は多少荒っぽくなったが。カッカッカッ」
「なんだ。結局はあなたも人間が好きなんですねぇ。
ではこの辺で切り上げてください。
今回は特別に、この民にどうして欲しいか私から伝えてあげましょうか?」
ーーグルルルーー
上から目線の一言にマルバスは牙を剥き出す。
「先からなんなのじゃ?偉そうに。
主のような悪魔の言うことなんぞ聞きたくないわ。
わしは主様に闘えと仰せれば従うまでよ。」
咆哮と共に溢れてた瘴気が襲いかかる。
ーブワッー
「忠誠心が高いのは良いことですね。あと、実際に私は偉いですよ??」
ーーシュッーー
メフィストが片手で払うと散り散りになる。
払い退けられた瘴気の中から現れたマルバスが飛び掛かる。
ーグォォー
ーガキンー
メフィストは傘で牙を止める。
口から漏れでる瘴気に耐えきれず、ハンカチで鼻を押さえる。