第22章 決戦
獅郎とマルバスの戦闘は始まっている。
マルバスは獅子の姿になり獅郎と対峙している。
ーーバンバンバンーー
獅郎の放つ弾薬を上下左右に避け、間合いを積めたマルバスが噛みつく。
ーグワァー
間一髪のところで獅郎も体をよじり避けた。
「あっぶねっ」
ーズッー
ーグルルルルー
完璧に獣じゃねーか」くわっと口を開き瘴気を吐く。
引き寄せられた魍魎が集まり塊が出来てくる。
「うわぁーダりぃ」
塊が1つの生物となり襲いかかる。
ーーバンバンバンーー
メフィストは離れたところで鼻をかむ。
マルバスがそれを見てメフィストに向けて突進し、爪をむき出し飛びかかる。
ーークルッーー
ーースタッーー
「お主は相手をするなどと言っておいて後ろで見ているだけじゃないか。」
クルリと簡単に交わされて、食い縛った口から瘴気が溢れ出る。
ーーグルルルルーー
唸りをあげて再度飛びかかる。
ーひょいっー
ーースタッーー
「逃げてばかりじゃつまらんだろうが!」
「こういう体力勝負なのはあまり好かないんですよ。それにホコリっぽいし。藤本に任せ、私は後方支援です。」
「だったら少しは、支援しろよ!」
巨大に膨れた魍魎と対峙している獅郎が話しに割り込んできた。
「あなたがそんなことを言うなんて結構いっぱいいっぱいなんですねぇ」
いつの間にか銃弾が切れたらしく、腰に下げていた剣で応戦している。
息を切らして辛そうな獅郎。
獅郎の様子を見てメフィストは
「はぁー」
とため息やれやれとジェスチャーをとる。
ズズッと鼻をすすりマルバスに問う。
「で、あなたは結局のところ何がしたかったんですか?」
マルバスも追いかけ回すのが少し飽きたのか伸びをし、手の毛繕いを初めた。