第22章 決戦
咄嗟に攻撃をかわしたが、本殿の柱は折れ崩れ落ちた。
フールと獅郎は瓦礫の合間から這い上がった。
『クッ、いきなりって』
「カッ!良く避けたのぉ。良いぞ。良いぞ。」
『慕ってくれてる人たちが維持してくれてる本殿を崩しちゃうなんて酷いんじゃない?』
「知らん。こんな古いものどーでもいいわ、慕ってるなら尚更新しくせぃ」
ロイがスタッとマルバスの横に現れる。
「いきなり壊すなよ?しかも、お前はフールに手を出すなと言っただろう?」
「うるさいのぉ良いではないか。」
「言うこと聴けよ」
「何なんじゃ。おぬしの体が主様のモノだから従っているまで。おぬしに従う義理はないぞ。」
「なんだと?」
「わしはあの娘と戦いたいんじゃ口を出すでない。」
メフィストはフッと笑みを浮かべながら話しに割り込んだ。
「ふっ☆」
「何が可笑しいんじゃ?」
「おっと失礼。残念ですが、あなたの相手は藤本ですよ。なんなら、私が直々に相手してあげてもいいですが☆ミ」
体をバタバタと叩きながら洋服のホコリを払い、マルバスに銃口を向けた。
「さっきまでと同じとはいかねーぞ。」
「カッカッカッ!いいぞ!そんなにやる気があるのならお前から相手にしてやろう。暴れさせてもらうぞカッカッカッ!」
「まぁ、ごゆっくりどーぞ。フール、ちょっと話そうじゃないか。」
無言で後をついていくフールをメフィストは静かに見送った。