第21章 再開
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「………以上が今把握していること全てです。そして、今夜マルバスの指揮で屍人が発生すると思われます。」
「その情報確かなんですか?」
一人の祓魔師の言葉にイズミはチラリとフールをみるとふぅと息をつきフールは声を出した。
『昨日マルバスに対峙したときに‘今日’なにかを起こすことは確実です。』
フールに冷たい視線を送る数人の祓魔師たち。
その視線に応えるようにルフールは小さな声で続けた。
『…昔、…似たような事件を、、経験しているので。』
「…似たような事件ってそんな記録どこに?聞いていれば、不確かな内容も多いと思いますが?そんな人の情報を信用しろと?命をかけろと?はっ無理ですねぇ。」
「あなたは信用できません。聖騎士である藤本氏に指揮はお願いしたいのですが。」
「?なぜですかっ!今回の情報はフールさんが得た確かな情報ですよ!… 」
『いいのよ、指揮は別に。獅郎がすれば……情報は信じて欲しいけどなぁ』
イズミは納得がいかず思わず声が大きくなる…
そんな様子も気にせず淡々と祓魔師は続けた。
「フェレス卿と近いグランツ氏がいては被害が大きくなるかもしれませんしねぇ?」
祓魔師の目は不信感が満ち溢れている。
その視線に苛立ちを隠せないイズミは口調が自然と強くなる。