第20章 獅子島
「ははは…フールさん…本当にあなたは強いですね…圧倒されちゃって」
『うーんこれでも全盛期と比べたら半減以下だよ…わたしもどこまで戦えるか…』
「えっ!半減って何かあったんですか?」
『うーん。ちょっとね。だから仲間の手助けはかなり期待してるんだよ?』
「っ…」
『ごめん。痛いよね…もうすぐ終わるから』
顔の包帯を巻き直し終わる。
『はい!とりあえず血は止まったみたい。失血してるから少しフラつくかな?立ち上がるとき気をつけて?』
「はい…ありがとうございます。あいつ………明日とか言ってましたね…」
『ええ。明日。マルバスがそう言うなら明日、何かのきっかけで屍人(ゾンビ)が大量発生するはず…』
「大量!?屍人がですか!フールさん…なんでそんなこと解るんですか?」
『言ったでしょう…過去の事件と酷似してるのよ。マルバスではない別の…首謀者がいる。』
「別?あいつより強いんですか?」
『…強さはわからない。なんでマルバスとつるんでいるのかも…』
『まっこれ以上は何もなさそうだから……今日はもう休みましょう…』
「そうですね?どこかテントでも張りますか?」
『あっ…そうだね…』
“拠点考えてなかったなー”
ークイクイー
メフィ犬がフールを引き寄せ耳打ちする
『!?え、そうなの?じゃあすぐに行こう』