第20章 獅子島
「強化が完了してるので配置についておりますぞ」
「………」
「ワシはせっかくの祭りなので外に行かせてもらいますぞ?明日にはこの島も随分と変わるだろうからのぉ見納めじゃ」
「そうか…。あー何回も言っているが腰に2本の剣を下げている女にあった場合は手を出すなよ?祓魔師のなりをしているが正体は悪魔だ…まー同士だ。すぐに解るだろう。」
「はい…」
獅子の姿から人間の姿に変わる。
男は食べ終わったのか上座でごろんと横になり頭の下に腕、そして足を組んで組み目をつぶる。
「それともう祓魔師は連れてこなくていい。次に会った奴らは好きに始末しろ」
「好きにと言っても今の祓魔師は弱くて弱くてもの足りんかったですぞ?次会っても楽しめるものか…」
「まぁー明日には満足できる祓魔師が来るだろう。くれぐれも今日は目立つ行動はしないでくれよ?」
「かっかっかっ!主様に言われたら何もいたしません。では、ワシはこれで失礼しますぞ?」
人の姿になった獅子は外に出ていった。
「ふっ確かに見納めか。絶望に変わる前の人間…
確かに面白そうだな。今宵は俺も少し外に出るとしよう…」
ムクリと起き上がり、またフードを深く被り直し男も部屋を後にした。