第20章 獅子島
店内を見渡しイズミを見つけ席に着く。
娘さんがお茶をもって来た。
「さっきはすみません。もー店員として失格ですよね…今回は違っても本当にそんなお客さん来たら大変な事になったと思うし…」
しょげながらは話す娘さん。
なんか可愛く思い思わず笑いがこぼれてしまう。
『クスッ誤解させたこっちも悪かったわ。他の人には気をつけてね♪でも、私となんてイズミに迷惑かけちゃったわね…』
「勘違いでも僕は光栄です!!」
テーブルを叩き立ち上がるイズミはとても嬉しそうに大声をだしている。
『!あっありがとうね?』
「あっ//失礼しました…」
「ふふふっご注文はどうします?」
『団子1つずつでお願いします』
「かしこまりました!」
……………
少し待つと団子が運ばれてきた。
「お待たせしました」
運んできた娘を引き留める。
『で、ちょっとお伺いしてもいいかしら?』
「はい!何ですか??」
『今年のお祭りどうですか?いつもと比べて…』
さっきまでの笑顔が消え少し悲しそうに話し始めた。
「そうなんですよ。なんだか今年は物騒で。祭りの節目の日になるとなると行方不明者がでてるとか噂が…こんなこと今までなかったのに…」
『最近…何か変わったことがありました?』
「変わったこと?」
「…………?」
イズミは団子を頬張りながらフールと娘さんを交互に見る。
フールはそんな様子を気にすることもなく話を続けた…
『…えぇ……例えば…ここに来た人でろうそくを売りに来たとか?…』
「ろうそく?」
首をかしげる娘。
一段落したおじさんが会話に割り込んできた。