第18章 子どもたち
~雪男編~
ある日1人部屋で泣いている雪男。
それに気付いた獅郎が問いかける…
「こわいよ…」
ぼくもうこわいのみたくない」
ーーやはり魔障を受けていたか…ーー
「雪男」
うずくまって泣いている雪男にしゃがんで目線を合わせる獅郎。
「10年後…燐はもっと恐ろしいものを視るぞ」
「?どういうこと?
にいさんはふつうじゃないの?」
雪男の頭を撫でながら獅郎は続けた….
「…雪男とうさんと一緒に戦わないか」
「…え?」
「闇に怯えて生きるより強くなって人や兄さんを守りたくないか…?」
ーーぼくがにいさんを…?まもるーー
ーーーーーー
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ー
“おまえ、よわむしだなー” ”なきむしー”
“なにやってるんだよ!”ドカッ!
ワー!ニゲロー!
“だいじょうぶかっ!ゆきお!”
“ヒックごめっんねっヒック ヒック ケホケホ…”
“おまえしょうらいお医者さんになりたいの?”
“あっ!あのぉ….”
“スゲェ!おまえあたまいーからぜったいなれるよ!”
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ーーーーーー
「僕が…?
……僕も兄さんを守る!」