第18章 子どもたち
救急隊により担架に乗せられ救急車に運ばれる獅郎…
「藤本さんー骨が折れてますね。」
そんな姿をいまにもき出しそうな燐が見つめている。
「おいおい。なんだそのツラ?」
「でも骨が折れてるって…」
「お前ごときの拳で倒れるものかっ!気合いで折ったんだよー!ちょっと病院で巨乳のナースさんに看病してもらってくるからなー」
「動きますよー」
「うわっ!イテッ…」
この時、燐のパンチで獅郎は肋骨を3本も折っていたが燐を心配させまいと笑って運ばれていった。
燐はその場では泣くのをグッと堪え獅郎を見送った。
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またまた教会に連絡が入る。
「え!?藤本神父が?はい!わかりました。」
『??今度はなに??』
「藤本神父が燐に殴られて救急車で運ばれたらしくて…燐を迎えに来てほしいと…」
『はぁ?獅郎なにやってるの?』
急に人手が足りなくなり焦る神父…
『私が行ってあげようか?』
「えっ?いいんですか?」
『任せなさい♪』
「じゃあ、すみませんがお願いします」
フールが急いで燐を迎えに行く。
幼稚園の先生たちに挨拶とお詫びをして、燐と手を繋ぎ家路につく。
燐の顔がグチャグチャ…色々あったし、極めつけは獅郎が運ばれる所を見て泣いたのだろう…
「フール」
『ん?』
「僕どうしてみんなと違うのかな?俺やっぱり悪魔の子なのかな?」
『燐…そんなこと無い。人間の子だよ。獅郎も言ってたでしょ?』
「うん」
「…とうさん大丈夫かな?」
『平気でしょー?燐が叩いたくらいじゃ何てことない!すぐ帰ってくるよ』
「うん…早くごめんねって言いたい…」
『うん。そうだね。早く帰ろう?みんな待ってるよ』
少し元気になった燐をみてホッとするフール。
そんな仲良く帰る2人を見つめる影
その存在にフールは気付いていない…