第17章 青い夜
縛られたまま死刑台にくくりつけられているユリ。
きつく結ばれ少しでも動けば痛みが身体中に走る。
身動きが出来ず燃え続ける現状をただ耐えながら眺めた…。
処刑台に上がってくる足音が聞こえる…
ーーこれでおしまいね…ーー
覚悟を決めたユリは、目を瞑った。
『ユリ!』聞きなれた声に目を開く。
処刑場に着いたフール
『これは…』
所々に青い炎が上がっている。
炎の元になっているのは祓魔師たち。
見回しているとグッと足を捕まれる。
下を見れば倒れていた祓魔師が腕をのぱしすがり付いてきた。
炎に纏われ全身火傷が酷く致命傷だろう
『なに?』
「痛ィ……殺シ…テ…」
『……』
無言で頷き剣を取り出す。
ースパーンー
首が転げ落ちた…
顔を上げ辺りを見渡しながら剣を勢い良くひと振りし血を落とす。
ーー処刑台か…でも誰かいる!?ーー
再び走り出す。まだ生きていることにホッとするが、危機迫った状況は変わっていない…
横に立つ祓魔師が火をつけるのも時間の問題だ。
隣に立つ祓魔師がユリに掴みかかるのが見えた。
『ユリっ!!』
ボッ!
炎が上がる…
しかしそれはユリのものではなく掴んでいる祓魔師からだった。
ーー青いっ!何か話している?サタンねーー
2人は何か話した後ユリが叫び声を上げた。
『!もう少しっ』
処刑台までの間に転がっている死体を避けつつ走る。
死刑台の階段をかけ上がる。
柱に縛り付けられたユリはぐったりしている。
『ユリ!』