第16章 捜索
フールは横になっているユリを見つめる
『ユリ……あなたは……』
眠ったままのユリはまた青い炎に包まれる。
横になったまはま目を開けたユリは…ユリではない…?
ギロっとした目でベットに腰かけているフールを睨み付けた。
『貴方は…サタン…?』
「あぁ。お前は…」
『フール』
「くっくっく。その気配。
お前サマエルを召喚した祓魔師だな?知ってるぞ?
俺も見ていたからな。面白いやつだ。
そうか、ユリと知り合いだったのか…」
『私の事を知ってたのね…』
「あぁ人間だったときにお前に隙があればお前の体が手にはいったかもしれないなぁ?
なぁ。珍しい悪魔。羨ましいやつだ。
アッシャーにて体がある悪魔なんてな。余程、適正があったのだろう」
『そんなことはどうでもいいの。過去のことよ。私が話したいのは今。未来のことよ』
「1年前俺はアッシャーに憑依出来る体を探した…
人間は脆い…
誰1人と俺にて耐えられる者はいなかった…
そんな時に出会ったのがユリだ。ユリには俺の炎に耐性があった。
そしてユリからの提案で体を貸してくれたんだ。
今まで見ることが出来なかったアッシャーを色々と見ることができた。
ユリは色々と教えてくれたよ、空の青さ、森の緑….水のゆらめき…………
生き物の生と死。
それぞれに同じものなど無く1つしかないもの、
そしていつかは消えてしまう…
俺には解らない
無いもの…….命…。
俺は欲しいと思った。
命を。
ユリはそれは出来ないが俺と一緒に育もうと言った。」
『えっ!?……もしかして!!』
「ああそうだよ。ユリの中には俺たちの子どもがいる…」
『そんな…!貴方は!?
貴方は子どもをユリをどうするつもりなの?』