第15章 R・R
『もう!?余興がどーのってそういうことじゃないでしょ!!見たでしょ!怪我人結構で出たし!いろんなものが壊れて!!』
「はぁ…?そうですか??」
キョトンとした表情でアメを咥え、なにも悪びれた様子もなく話すメフィストにさらに大きな声で続けた。
『そうだよ!!いろんな人が集まって来てるそんなタイミングでわざわざ小鬼の群れを仕掛けるなんて!
招いた人の中にはいなかったけど、警備には怪我人も出たんだからもう余興って話じゃすまないでしょ!』
「警備に当たっている正十字騎士団としてあれぐらいでパニックになって怪我をするとかの方がどうかと思いますが?」
側にあったソファーに乱暴に腰かけたメフィスト。
くるりと体制を変え肘掛けに乗せた足を組み、寝転んだような姿になる。
「最近は本当に使えない人が多くて困ります」
呆れたようにそう言い放つ。
あまりにも冷静に返されたのでこちらの熱も冷めてくる。
確かに…
最近の日本支部の騎士団としての戦力と言うならば、メフィストの言っている事もその通りで、レベルアップは必要だとは思うんだけど…
でもこう何て言うの?
タイミング?やり方??
規模とか?
それがおかしいんじゃないかなぁ?
『うーん…』
黙って考え込む。
嫌、やはりあのタイミングでは無いだろう!と1人で納得する。
『やっぱり…』
続けて言葉を発したが、メフィストはバッと体起こし足を下ろした。
「まぁ本当のところはちょっと違うんですよ。」
?!
『…違うってなに?』
持っていたアメを噛み砕き、立っているフールを見上げ話を続ける。
「結構な人に声をかけられて困ってませんでした?」
『見てたの?!』
「もちろん!エンジェルは……さておき。
問題なのはライトニング。」