第15章 R・R
あの頃…か……
ライトニングに問いかけられ自分も昔は悪魔を召還しては楽しく過ごしていた頃の記憶が今でも鮮明に思い出せる…な…
楽しかった記憶の最後には必ずあの時の地獄のような時間も思い出してしまう…
どんなに時間がたっても忘れられないのかと実感してしまい思わず笑ってしまった…
俯いて考えていたせいでライニングが近づいた事など気付かずいきなり耳元で囁かれ驚いた。
思わず顔を上げ一歩下がろうとしたが、後ろには手すりがありその場からは動けなかった。
フールの寂しげな笑顔から驚き赤らめた顔を確認したライニングは屈めていた腰を戻した。
ライニングはいつものあまり顔が見えなくヘラヘラとした表情ではなく今までに無いキラキラとした目でとても楽しそうな笑顔をしていた。
顔が近かった///
はじめの印象とはまったく違うライトニングの行動とその笑顔にフールは顔を赤らずにはいられなかった。
互いに無言で見つめ合っているような時が流れ…
その間を埋めるようにフールが言葉を発そうとした刹那
ーーーードカーン!!!ーーーー
バルコニーの下から爆音が響いた。
とっさにライトニングとフールは爆音の源を確認した。
瓦礫があたりに散乱し、うめき声があがっている。
ゥギュー。 ギャー。
「!?」
「なんでこんなに小鬼の群が!」
「警備隊!すぐに隊形を整えろ!」
「救護班を呼べ!瓦礫に挟まれている!」
「こっちにも…」
警備に当たっていた團員が数名負傷し、あたりには小鬼がうじゃうじゃと漂い混乱の中銃声が飛び交った。