第15章 R・R
無言で2人は歩いて行った先はバルコニー。
会場内の熱とは真逆に外はひんやりと涼しくかった。
手すりの近くにたどり着くと先に口を開いたのはフールだった。
『で?どこまで知っているの?』
先ほどとは違う雰囲気になり、冷たい口調で問いかけてきた。
「ヴァチカンにあった資料に書いてあることだけだよ。
上層部でも極一部しか知らない情報を下っ端の僕が調べるのはホントーーーに大変だったんだからぁ」
先ほどとなにも変わらな口調で話す。
彼女は冷たい目線で睨み付けるかのようにぼくをじっと見つめている。
『何が目的?』
「いやーただ仲良くなりたいだけだよ。お友達ってやつ?」
『はぁ?』
意外な返事だったのか彼女はキョトンとした。
「僕はね、ただ悪魔が好きなんだ。仲良くなれると思うんだよねー?」
徐にポケットからライターを出して蓋をカチンカチンと鳴らしている。火をつけると同時に…
ーーーーー 気精(シルフィ) ーーーーー
と一言放った。
ぽーっと暖かな光に包まれ何体かのシルフィが現れてライトニングの周りをくるくると飛んでいる。