第15章 R・R
その後も1人話を続けようとしたエンジェルに対し彼女は
『あのぉそろそろ他にも仕事がありますので…よろしいですか?…』
ぼくが来たことによりこの場を離れるいいきっかけが出来たようだ。
「もう少し一緒…と言いたいところだが、仕事となれば仕方がないな。今回は親睦会は大成功でした。
あなたと知り合えたことがね。また時間をつくって改めてお誘いします。」
さっと流れるような動作で手をとり、甲にキスをした。
「ではまたお会いしましょう」
『….えぇ…ではこれで失礼します…』
二人に軽くお辞儀をし、彼女はその場を離れて行った。
そんな様子を尻目にまた1人思考を巡らせていた。
実際会ってみると興味をそそられるのはなぜだろう?
最近までずっと調べていたせいで、頭の中で良いように解釈している気もしなくもない……
しかし僕のなかで何かが引っ掛かり彼女を知りたい気がしたんだ。
「ちょっと遊んでみようかな」
「ん?何かに言ったか??」
「いやぁ~こっちの話」
思わず声に出ていたらしい。
悪魔嫌いの彼にこんなことを考えているとわかってしまったら怒られそうだから何も言わないでいよう。