第15章 R・R
……ガチャ………
「んー。どっちだったかなぁ?まっとりあえず歩こうか」
左右見渡し長い廊下を適当に歩きだす。日本支部には何回か来たことはあるがどうもこの作りの似た迷路のような建物は慣れないものだ。
しばらく行くと角に突き当たりどちらに曲がろうか悩んでいると声をかけられた。
「ライトじゃないか!遅かったな。来ないかと思ったぞ!」
「いやー君との約束をすっぽかす訳がないじゃないかぁ」
ヘラっと笑いながら答えた。
角で話しかけてきたのは旧知の中のエンジェル。
お互いに切磋琢磨しあえる数少ない仲間だ。
君に会えて迷子にならなくて済んだよーなど他愛の無い会話をしながら歩みを進みていく。
いつもテンションの高いエンジェルだが今日は増している….
「なんか良いことがあったのかい?」
エンジェルは嬉しそうに答えた。
「よくぞ聞いてくれた!まぁ聞いてくれなくても話そうと思っていたがな!w」
「前に話していた運命の女性を覚えているか?遂に会えたんだ!ここ日本支部にいたんだ!あんなに探していたと言うのに?日本支部とは盲点だった!はっはっは!!」
「へぇー」
「しかし、あの信用ならないメフィストの秘書とは…。信じられん…」
「…………」
昔からナルシストの彼が女性に興味を持ったと聞いたときは少し驚いた。
一時期はその女性がどこの誰だかを知りたくて一生懸命調べてたようだが下っ端の僕たちにはそう簡単にもいかない。
あれから必死には探していなかったようだから諦めたかと思っていたが…
やはり彼はいろんな意味で凄いやつだよ。