第15章 R・R
ーヴァチカンのとある部屋ー
………気になる……
気になる…
気になる。
気になる。
…………
昔から伝わる話。
それが作り話か現実なのかは今となってはもう人間にはわからない………
実際知っているとすれば?…
…………アイツか?………
ーードンッ!ガタッ。バラバラバラーー
薄暗い部屋の中で高く積まれていた本が雪崩を起こした。
その原因を作った本人は特に気にした様子もなく持っている本に集中している。
得たいの知れない者が入った瓶や怪しげな本、脱ぎ捨てられた服などありとあらゆるものが床に散乱して足の踏み場も無い部屋。
いわゆる汚部屋。
…見つけた…
そんな部屋の中でルーイン・ライト、通称ライトニングは嬉しそうに呟いた。
…………………
……………
………
……
「ふぁー……。あっ、もうこんな時間かぁ」
集中力が切れたのか息を吐きながら時計を見上げた。
「面倒だけど約束しちゃったし、行きますかぁ」
ボサボサの頭を搔きながら帽子を被る。
ポケットの多い薄汚れたカーゴパンツにヨレヨレのシャツ。
徐に立ち上がりその上に團服を羽織った。
あっという間に身支度を終えて腰に着けてある小さな鞄の中から鍵を取り出し部屋の扉に鍵を差し込んだ…。