第3章 契約
『いいんですか?!…』
あっという間に契約は結ばれ、驚きを隠せないでいた。
『えっ、あっあのう………契約してから言うのも悪いんですが、貴方は?どの眷属なんですか?』
背の高いメフィストは妖艶な笑みを浮かべながら私を見下ろしていた。
「おや、言ってませんでしたね。どの眷属でもありません!私はサマエル、時の王です。最近はこの名前で過ごしていなかったもので、すっかり忘れてしまってましたよ。申し訳ない☆」
『えっ?時の王?!サッサマエルって言いました!?』
「クックッいかにも☆あぁ、でも私のことはメフィストと呼んでくださいね。こちらの名前は気に入っているので。
では契約も終わりましたので私は帰ることにします。これでもなにかと忙しいので……☆」
『えっあっそうなんですかっ?サ、サマエルさん…』
「メフィストです☆」
私はオドオドしながら、まさか…何てことだろう…私の呼び出せる最強の悪魔って。
それがまさか、八候王(バール)の、一人だったなんて、しかも契約は出来…た?
…他の人には言えない…よね。