第13章 旅行
すり寄るようにメフィストの舌が耳へと移動しくちゅっっと卑猥な音が響く。
「フール」
甘い声で囁かれる。
フールの体がビクッと反応する。
『メフィスト待って…』
「待ちませんよ。続きは帰ってからと言ったでしょう」
耳もとでくちゅくちゅと卑猥な音が体を火照らせていく。
『……んッ…』
甘い吐息が漏れる。
耳から首筋にゆっくりと舌が這っていく。
後ろから抱き締められ身体が固定されているので顔だけ振り向き名前を呼んだ。
『メフィ…』
首筋を這っていた舌が離れ、目を合わせる。
ずっと泣いてであろう瞳は少し赤くなっていた。
その表情に堪らずフールの口を覆った。
そんな表情にさせることができるのは自分だけだ…
そんな独占欲がメフィストの中に満ちてくる。
舌を絡め吸い付き口内を犯す。
息が出来ないほどに激しくて深くなっていく口付けにフールの下腹部が疼く。
『んっはぁっ…んっふぁ…』
太腿をすり合わせドロッと愛液が溢れだす。
フールの体を包んでいた手が這うようにゆっくりと下へとおりてくる。
内腿にたどり着き擦るように上下に撫でるが、密部には触れそうで、決して触れない。
ゆっくりとしたその動きはフールの欲を高めていくのに十分だ。
ビックっと体を震わせ、密部を触って欲しそうに腰をくねらす。
唇が離れるのを惜しむように糸をひく。
『ハァ…ハァハァ…』
顔を赤くして息を切らすフール。
その様子を見て妖艶な笑みを浮かべたメフィストは加虐心に火がついた。
「腰が動いていますが?」
内腿を触っていた手を止める。
『ぁっ…///』
「どうしました?」
惚けてみせた。
フールは顔を赤くしてメフィスト睨む。
『…///』
「言わなきゃわかりませんよ?どうして欲しいんです?」