第13章 旅行
憔悴したマリアを抱えるように連行し外に出た、支部にはメフィが連絡を入れ数時間後には着くとのこと。
支部の応援が到着するまで部屋に監禁する。
外にいた屍(グール)たちは、村の司祭に壁の祈祷を読んでもらい無事に片付いた。
マリアの監禁されている部屋に入るフール。
『聞きたいことがあるの。マリア、生きてる人間から屍を作りだすってどういうこと?』
「ふふふ、あなたも屍に興味があるの??」
先程までのシスターの顔が演技だったのを確信させられるほどに歪んだ表情。マリアは狂乱しながら話し出す。
「そうあのお方は凄い力を持っているのよ。キャンドルで屍を作るのよ?
素晴らしいわぁ
あんなこと誰にもできない。
生がありながら脳、身体、全てが腐っていくの…
この村にも準備はしていたけど、時間がなかった…
村人は誰も屍にならなかった。
ハァまたあのショーを見たかったのに……
本当に残念。
…あぁ私は……
……あの方を失望させてしまったわ。
どう償えばいいのかしら……」
目を輝かせあのお方の話を始めたかと思えば一気にその表情は絶望に歪んだ。
『誰なの?!そいつは、名前とか何か特徴は??』
フールに問われマリアはそのお方とやらを思い浮かべうっとりとした表情に変わった。
「ハァ…素敵な方なのよ…」
『話して!そいつは何を企んでいるの』
「あの方が、何を求めているのかは知らないわ。」