第13章 旅行
聖堂内はパニック状態が続くなかフジモトは清めの塩の用意をマリアを通し司祭に確認してもらう。
フジモトから拠点を移せないかと聞かれ、マリアはここから近い小聖堂を提案した。
マリアと司祭に小聖堂への移動を促された村人たちは躊躇ったがここにいることも危険ということも理解し渋々、移動を始めるようだ。
必死に動き回る司祭たちをヨハンは距離を置き愉しげに眺めている。
フールはそんなヨハンのもとに戻ってきた。
『メフィ愉しそうね。顔に出てるよ。』
「おや!それはいけませんねw気を付けなければ。」
その愉しそうな顔は本当に気を付けないといけないと思っている人の顔ではない……
フールはポンッと長椅子の上に身を置く。
『彼女、あの屍番犬で獅郎のこと倒せると思ったのかな?あーどっちかというと標的はメフィの方だったかもねw新人祓魔師って思ってるみたいだし??』
ニッシッシと笑う。
「ほう!それはいいですね。私の演技が完璧ということなんでしょう☆」
褒められたと思っているメフィストは喜んでいる。
『トイレで子どもが離れた隙に召喚してたし……
……はぁ。まっその召喚の傷に獅郎は気づいたみたいでけどね。
ハイ、黒幕決定ー。後でゆっくり話を聞かなきゃ…』
フールはあきれた様子で長椅子の上で丸くなって眠り始めた。