第13章 旅行
美しい深紅のその瞳は見つめれば、吸い込まれそうなほどに真っ直ぐ見つめ返してくる。
時の王サマエルでさえも堕ちてしまうその美しい瞳。
『メ……』
言葉を発っそうとしたと同時にペロリと唇を舐められた。
フールの驚いた表情を確認すると欲に満ちた顔でニヤリと笑い直ぐに口を覆われた。
深く
深くなる口付け。
激しさをます口付けに腰が抜けそうになりメフィストの胸にしがみついた。
フールを味わうかのようにねっとりと口内を犯していく。
息が続かなくなりメフィストの胸を押し返した。
唇が離れるとフールはその場に崩れ落ちる。
苦しさから逃れようとなのか、またはその激しさからなのか呼吸の荒れたフールに向かい
「キスだけで腰を抜かしたのですか?クックッ敏感な人ですねぇ。
そういえば、この村にいる間は私のペットでしたよね……?」
『ハァハァ…そぅだけど…?』
「…いや、いつもでしたかね?」
更に何かの企んでいるような妖艶な笑みを浮かべていた。
『えっ!?////』
「クックックッ物足りないかもしれませんが、この続きは帰ってからにしますか…。」
『続きって!?ちょっ…!』
あわてて両手をバタバタ振りこれからの事を考えて1人愉しそうなメフィストを止めようとする。
「さぁて村の事は一通り調べはつきました。
そろそろフジモト先輩の元へ戻りますか♪フールはちゃんと猫に戻ってくださいねっ☆」
バチっとウインクを決めた。