第13章 旅行
フールとメフィストは教会を囲って張ってある結界をぬけ村を一回りすることにした。
「しかし、私が一人になったのを見計らって襲ってくるかと思いましたが何も起きませんね。
相手はだいぶ慎重なのか?
もしくは予定外のことが起きて焦っているのでしょうか?」
村には誰もいない。
全員主聖堂に集まっているようだ。
村を見回っていると各家に同じようなキャンドルがあることに気づいた。
あの時と似ている?
ここの村の雰囲気がそうさせるんだろうか。
フッと昔を思い出し顔を顰めた。
「どうしました?」
『ん、ちょっと昔を思い出して。…あの時…あの時も凄くキャンドルが流行って町中の人が持っていたなーって……』
屍の発生は…
…
たしか…みんな生きてる人がどんどん屍に変わっていったんだ。
ここはなんていうか、屍の発生条件は普通
裏があるとすれば誰かが作り出すか召喚している、というところだろう。
そのまま村を回ってみればやはりキャンドルはどの家にもある。
そしてマリアの言う通り、村にある車は全てタイヤが切られていたし、電話線も切られていた。
「まぁさしずめ彼女が連絡手段を断ったということでしょうね。」
『メフィ、あそこに行ってみよう。』
「そうですね行きますか。」
フールはメフィストの腕に飛び乗る。
ポンッ☆
ピンクの煙と共に二人は姿を消した。