第3章 契約
ある日、私は悪魔召喚の訓練をすることにした。
手騎士として、上級悪魔と契約が出来れば心強し…どんな悪魔でも契約して手数を増やすのは今後ためになるだろう。
そう思いながら、私は一人部屋に入った。
魔法円を床に書いていく。
『出来た…。あとは…』
気魔法円を書き終わり、気持ちを整えてから持っていたナイフで指を切った。
指先から血が滲み出し魔法円にポタリと落ちた。
『我が聲が届きし悪魔よ。汝、今ここに姿を現し力を貸したまえ。』
ポン☆
ピンクの煙が部屋に充満した。
咳き込みながら様子を伺っていると、気配を感じるから成功は、しているはず。
誰か来てくれたみたいだけど……それに煙の中から微かに声がしたような気がした。
立ち込める煙でその姿をなかなか捉えることが出来なかった。