第3章 契約
---207年前--- 16才
最初の称号を得たあとは父さんと母さんついて任務をこなしていた。
父さんは騎士。
2本の短い魔剣を自在に操る。
グランツ家の当主は代々双魔剣を扱っている。
血を受け継いでいる子供は私だけ。
父さんのあとを継ぐのは私になる。
昔からそう聞かされて育てられた。
グランツ家を引き継ぐ、それは双魔剣を受け継ぐということだ。
幼いときから双剣の使い方を学んでいたから騎士になるのは思っていたより簡単だった。
母さんは竜騎士。
女性ながらにどんな銃でも扱える母さんはカッコ良かった。
もちろん、一緒に行く任務の時には銃の扱い方や組み立てかた種類など、とことん教えてもらった。
そして、16才になった私は詠唱騎士、竜騎士を取得した。
一番苦手だった詠唱騎士は本当に苦戦した。
この年で5つの称号を取得したのは私が初めてらしい。