(黒バス×結界師)青峰の屋上さぼり仲間は、結界師!?
第4章 また
光「死んじゃ嫌!嫌だよ!!良守っ」
ギュッと良守が何処にも行かないように、消えてしまわないように
抱き締めるが、良守の体温はどんどん下がっていくばかりで
顔からはドンドン血の気が引いていく。
光「う……あぁ……ごめんっごめんっ」
ボロボロと光の現実を否定するように固く閉じられた目からは涙があふれる。
時「光!仕事はあたしに任せて良守式神に乗せて家まで運びな!」
光「うん……」
頷くが、その衝撃にも目から涙がこぼれる。
時「シャキッとしな!!このバカならしぶといから死なないわよ」
光「うん」
涙を流すだけの光だったが、
時音のおかけでなんとか式神は使えるくらいはシャンとする事が出来た。
光「式!」
そして、良守を式神に乗せて墨村家に走った。
光「良守っ」
涙がこぼれそうになるのをグシグシと乱暴に拭くとまた走り出した。
ダンッダンッダンッダンッ
光「開けて!開けて!!」
乱暴に扉をたたけば良守のお父さんが出て来た。
光「良守が!良守がっ!!」
ボロボロとまた溢れ出す涙をそのままに横に避けて
式神と良守を良守のお父さんに見えるようにする。
修「とりあえず、お父さん呼んできます」
バタバタと家の中に入って行く修司が見えなくなると光は良守のもとに
駆け寄ると、良守の様子を見る。
良守の顔色は先ほどよりも青白くなり明らかに状態は悪化している。
光「良守……死なないでよ……」
頬に手を触れると氷のように冷たかった。
と、そこに墨村家の当主繁守がやって来た。
繁「桜坂の者には様は無い。帰りなさい」
良守を式神の上から抱き上げると家の中に入って行った。
修「光ちゃん。お父さんあんなこと言ってるけど此処まで運んできてくれた
光ちゃんに感謝してると思うし、
それに、心配しなくても良守なら大丈夫だから、今夜はもう帰って休みなさい」
優しく修司が言うと、光は俯いて
光「……ごめんなさい」
ポツリと呟いて、墨村家を出て行った。