第1章 夢ですかね?
~レン said~
『たく、もうっ!!ルフィはどこに行ったの~~!』
ルフィとはぐれてしまったレンは、ずっとルフィを探し回っていた。
ため息をつきながら、汗を拭う。ふと、なにやら走る足音を聞き、木の影に隠れた。
足音の正体は、細いパイプを持ったエースとサボだった。
『はっ!!エース!!サボー!!』
「「……!!」」
突然、大声で名前を呼ばれた二人は立ち止まり、こちらへ勢いよく振り返った。
「お前、誰だ。…まぁ、いい。いくぞ、サボ」
「あぁ」
エースとサボは私に構うこと無くその場を離れようとし、レンは慌てて二人を追いかける。
『ちょっ、ちょっと!ルフィどこにいるか知らない?』
「あぁ?お前には、関係ないだろ。てか、ついて来るなよ!」
『そう言われても…分かった!勝手について行く!』
「は!?何でそうなンだよ!!?人の話聞いてたか?」
ガミガミと文句を言うエース。
しかし私には此処で諦めるという選択肢はない。粘り強く二人に着いていくと、コソコソと何か言葉を交わす。
「お前、ポルシェーミの仲間…なのか?」
『違うよ!』
私に疑いの目を向けるサボに、直ぐ様返答する。
するとエースがフンっ…と鼻を鳴らし、その後はなにも何も言わなくなった。
これは、着いてっても良いって事だよね?
○○○
「いい加減に、吐きやがれ!!!」
「!!!」
「 ポ…ポ…ポ…ポルシェーミさん…!!もう無駄ですよ…!!こいつ…叫ぶ気力も失ってます……たぶんもう何も喋らねぇし…正直ムゴくて見てられねぇ…!!」
「ガキをかばうヒマがあったら、エースとサボを探して来い!!命が危ねぇのは、おれ達なんだよ!!」
ルフィは紐で吊るされられ、嗚咽を吐き、泣いていた。
体からは、血がポタポタと滴り落ちている。
「答えろ!!!」
「…いわねェ…」
「クソガキが一丁前に秘密を守ろうとすんじゃねェよ!!!」
ポルシェーミがルフィを容赦なく殴る。
「いわねェ……!!いわねェ……!!」
「じゃあもういい!!……死ねよ。」
ルフィが全く答えない様子にポルシェーミはスラリと刀を抜く。