第7章 夢の島?
ウソップの話によると、オランウータンみたいな奴に攻撃を受けてこんなになってしまったらしい。
「お前、良くあれで起きなかったな」
『ははは、全然っ聞こえませんでした。あ、あれって』
ふと視界に入ったのは、小さな建物に城を象った大きなベニヤ板がくっついているものだった。
「あれが、モンブラン・クリケットの家らしいぜ」
『おー、これが』
島にはもう皆が降りているらしく、レンもウソップに続き船の梯子を降りた。こっちだと手招きするウソップは、目の前の家に近付きドアを開ける。
ガチャとドアを開けると、中に居た皆の視線が集まった。
「レン~~!!」
『っ!!』
部屋に入った途端、ルフィに抱き付かれ視界が赤くなる。
「どうだ具合は!?」
『ん、もう大丈夫!!』
「そうか~~っ!」
尚も抱き付いてくるルフィに、まるで尻尾を振りまくる犬の様に感じた。
うん、可愛い。
「お前は何時まで、くっついてるんだ!!」
サンジはルフィの首根っこを掴むと、レンから引き剥がす。
「大丈夫かいレンちゃん!!何か温かいスープでも作ろうか?」
『大丈夫です。ありがとうございます』
「良かったぁ、顔色も戻ってるみたいだな」
下から声が聞こえ、声がした方を向くと安心したようにほっとしているチョッパーがいた。
レンはチョッパーの目線に合うように、しゃがんだ。
『ありがとう、チョッパー』
「!!ほ、褒められたって嬉しくねェぞコノヤロがー!!」
お礼を言うと、チョッパーは嬉しそうに頬を染めた。
可愛らしいチョッパーを見て微笑むと、今度はナミに呼ばれ椅子に座るよう促された。
「調子戻ったようね。良かった。あ、それで、この人なんだけど…」
ナミが部屋のベッドで眠っているオジサンに目を向けた。
『モンブラン・クリケット…さん』
「「おやっさァん!!!大丈夫かァ!!?」」
突如ドアを開け放つ音と共に猿た……大きな人が叫びながら入ってきた。