第7章 夢の島?
二人の登場に騒ぎだす、ウソップとチョッパー。
「おめェらここで何してんだァ!!」
「おやっさんに何をしたァ!!!」
今にも突っかかって来そうなマシラとショウジョウに、ルフィは冷静に返す。
「何だお前ら、今このおっさんを看病してんだからどっか行けよ」
「バカ!!まともに話なんか聞いてくれるか!!相手は野生なんだぞ!!!窓から全員避難せよ!!」
「「いい~~~~奴らだなぁ」」
「聞ィてるよっ!!!」
ガシャアン!!と派手な音と共に、ウソップは机と椅子に突っ込んだ。
ルフィはあっという間に、マシラとショウジョウと仲が良くなっていた。
私はと言うと、ナミからあの後から今に至るまでの事の成り行きを聞いていた。
「……っ」
「お!どうだ調子は?」
気を失っていたモンブランさんが、起き上がり辺りを見回す。状況を察すると、煙草に火をつけた。
「……あぁ、悪くねぇ」
「そうか!ルフィ!!気がついたぞ!!」
チョッパーが外にいたルフィ達に声をかけた。
外から何やら悲鳴が聞こえた。たぶん、マシラ達が騒いでいるのだろう。
「ひし形のおっさん!!聞きてェ事があんだよ」
「迷惑をかけたな。おめェらをいつもの金塊狙いのアホ共だと思った」
"金塊"と聞きナミの目が光った。すかさずウソップはツッコミを入れる。
「おれに、聞きてェ事ってのは何だ?」
「"空島"に行きてェんだ!!行き方を教えてくれ!!」
モンブランさんは一瞬眉間に皺を寄せた後、勢いよく吹き出した。
それに対してナミがモンブランさんを殴ろうと拳を振り上げ、ウソップがそれを必死に止める。
「空島はねェのか!?」
「……フフ、さァな。あると言っていた奴を一人知っているが、そいつは世間じゃ伝説的な大うそつき。その一族は永遠の笑い者だ」
何かを察したルフィが驚いた様子でウソップに目を向ける。直ぐ様ウソップがツッコんだ。
「うそつきノーランド。そういう昔話がある」
更にモンブランさんはそのノーランドの子孫だと打ち明けた。
モンブラン家は当時国に追われ肩身狭く暮らすも、人の罵倒は今もなお続いているという。