第7章 夢の島?
カメを目掛けて跳び立とうとした矢先、海から船に何かが放り込まれ、自分に直撃する。
『うわっ!!』
「レン!!?」
鈍い音を立て後ろへ倒れこんだレンの上には、気絶したルフィが横たわっていた。
すると、ゾロとサンジが大きな袋を担ぎながら海から上がって来た。
そして、少し慌てた様子で言った。
「船出せ!!さっさとここ離れるんだ!!!」
「やべェぞ、あいつは!!!」
「無事で良かった。そうだな、とにかくあのカメから逃げよう!!」
ウソップは嬉しそうに言った。
「カメ?いや海には猿がいたんだ」
「きっと海獣の一種だ」
たぶん2人が言っている"猿"は、海に飛び込んで行ったマシラの事だろう。
「しかしお前ら、あのカメの口からよく逃げられたな」
ウソップは感心しながら、ふとカメの方を見ると口が開きっぱなしで様子が変な事に気付く。
つられてウソップと同じ方向を向くと、2人は驚きの声を上げた。
「「ウオオ!!!何じゃ、ありゃあ!!!」」
「気づけよっ!!!お前らあれに食われてたんだぞ、船ごと!!!」
ウソップのツッコミが飛ぶ。
『船、出した方が良いんじゃないですか?』
レンの言葉に、ルフィの介抱を手伝ってくれていたナミがハッ…と思い出した。
「そうだったわ!みんな!!船を出す準備をして!!」
ナミが指示を仰ぐと、みんなは船を出す準備に取り掛かる。
私も帆を張る作業に取り掛かった。
すると、気を失っていたルフィの声が聞こえてきた。
「あり?何で夜なんだ?」
「ルフィ!!手伝え、船出すぞ!!!」
そうウソップが言うと、突然海から何かが叫びながら飛び出した。
「ん待てェ!!!お前らァ!!!」
ダァン!!と船にマシラが着地する。
「おめェら、このマシラ様のナワバリで…財宝盗んで逃げきれると思うなよォオオオオオ!!!」
"財宝"という言葉にナミが反応する。
「財宝!!?財宝があったの!?」
「ああ!!いっぱいあった」
そう言ってルフィは笑った。
するとなにやら、マシラの船の船員が怯えた声を上げ、ある方向に指を指した。
みんなはその視線の先を見ると、驚愕する。
そこには、武器を持ったとてつもなく大きな人影が。
「「怪物だああああ!!!!」」