第7章 夢の島?
「さっさと"ゆりかご"を仕掛けて来い!!サルベージを開始する!!!」
「「「アイアイサ~~~~!!!」」」
「手振ってる。給気に気づかれちゃだめよウソップ」
「わかってるよっ」
ウソップはマシラに気付かれないよう、給気ホースに空気を送りながら手を振り返す。
ナミやチョッパーも、手を振り返す。
一応私も手を振り返すが、ふとロビンが何処かへ行こうとしているのに気付く。
ロビンは私が見ていたのに気付くと、自分の口元に人指し指を持っていき、小さく笑みを浮かべた。
オッケー、今の内に向こうの船に忍び込もうってわけね。
レンは頷き返すと、また元の方向へと視線を戻した。
「「「何だコリ…」」」
突然、静かだった給気ホースの先からルフィ達の叫び声が聞こえてきた。
慌てて給気ホースの先を塞ぐ。
ウソップは何とか今のを誤魔化すため、マシラに話題を振る。
「な…何だァ!!?そのサル!!サルは何ですかァ!!?」
「おお、これか。ウキキ、お前、お目が高いな。そう、コイツはただの船首じゃねェ!!!
発進だ!!!
"船体ハンター"!!!」
「「「アイアイサー!!!」」」
ガコン…と大きな音と共に、マシラの船のシンバルを持ったサルの形をした船首が前へと動き出した。
そしてその船首は海の中へと入っていった。
「わあ!!すげェ!!!」
「本当にすげェ!!!」
『おおー!』
「…レンまで」
3人は目を輝かせるが、ナミから少し呆れたような視線を受ける。
「よーーし!!!"吹き込み"行くぞォ!!!」
「「「「アイアイサー!!」」」」
「まさか…"息"を吹き込んで船を持ち上げる気!?
そんなムチャクチャな!!」
マシラは大きく息を吸い込み、"ゆりかご"と繋がっているであろうホースに息を吹き込んだ。
更に船を持ち上げるため、マシラは船員達に指示を仰ぐ。
しかし、突然向こうの船から男の人の叫び声が聞こえ、マシラは怒りの声を上げる。
「おのれ、よくもおれの子分達を!!!何奴だァア!!!」
少し謎の間が空く。
「……いえ。別に撮影とかはしてないので」
「何!!?」
少しショックを受けるマシラ。
「シャッターチャンスを作ったのか」
するとマシラは船員達に指示をすると、いきなり海へと飛び込んだ。