第7章 夢の島?
「引き上げ準備~~~~!!!沈んだ船はおれのもんだァ!!!!!ウッキッキー!!!」
「「「「ウッキッキィ~~~~!!!」」」」
「また、妙なのが出てきたわ。こんな時に」
ナミはそう言いながら、ため息を吐く。
確か、あのサル顔の船長の名前は"マシラ"だったような気がする。
「おい、お前らここで何をしている。ここはおれのナワバリだ」
「ナワバリ?」
「そうとも…この海域に沈んだ船は全て、おれのものだ。てめェら、手ェ出しちゃいねェだろうな……!!んん!!?」
私達にそう凄む中、ナミはコソっと話す。
「あの人、サルベージするつもりらしいわよ?」
「あ、ああ、そんな事言ってんなァ」
「じゃあ、何?これってチャンスなの?」
「ゴチャゴチャ言ってんじゃねーっ!!!おれ様の質問に答えやがれ、ウキーーっ!!!」
マシラは怒ったように、大声を上げる。
するとナミは、手を上げた。
「すいません、質問してもいいですか?」
「おめェがすんのかよっ!!!いいだろう、何でも聞いてみろ」
「これから船を、サルベージなさるんですか?」
「なサル!?おい、そんなにおれは"サルあがり"か?」
マシラが自慢げに鼻を鳴らす。その意味が分からない私達は頭に疑問符を浮かべる。
「サルあがり?」
「"男前"って意味だ!!!そう思うか?」
「…ええ」
「いや~まいったなあ~!」
照れとる…
「で?サルベージすんのか?」
「そりゃおめェ、するもしねェも、
そこに船が沈んでりゃ引き上げる男さ、おれァ!!浮いてりゃ沈めて引き上げる男さ!!!おれ達に引き上げられねェ船はねェ!!!」
マシラがそう言うと、ナミは思い切って見学しても良いかと聞いた。それをマシラは、快くOKしてくれた。
しかしあっちの船から、少し慌ただしい声が聞こえてきた。
どうやら、"ゆりかご"というものを仕掛けに行っていた人が何者かに殴られたと言うのだ。
それはナミ達にも聞こえたようで、ビクッと肩が揺れた。
「オイ、お前らァ!!!!!
海底に…!!誰かいるぞ!!気をつけろ!!!」
ホッ…と胸を撫で下ろす。
うん、たぶんというか、絶対ルフィ達だ。
すると、マシラは声を張り上げた。