第6章 空島への道
「"空島"って何よ!!!」
「浮いてんのか、島が!!!」
ルフィは目を輝かせるが、ロビンが浮いているのは島ではなく正確には"海"が浮いていると説明すると、ルフィは更に目を輝かせる。
一方サンジやナミは困惑しているようだった。
勿論私はルフィ同様、内心ワクワクが止まらない。
来たな!空島編!!
「空に海が浮いてて、島があんだな!!!よし、すぐ行こう!!!」
「野郎共!!!上に舵をとれ!!!」
「「上舵いっぱーい!!!」」
「とりあえず、上に舵はとれねェよ。船長」
盛り上がるルフィとウソップとは反対に、的確にツッコミを入れるサンジ。
「正直、私も"空島"については見た事もないし、たいして知っているわけでもない」
すると、ロビンは思い付いたようにレンへと視線を向けた。
「そう言えば、女剣士さんは"空島"について何か知らない?」
『え!!私!!?』
勿論原作を読んだことのある私は空島について知っている。
だが全てを語ってしまうのは駄目だと私は思う。それならば、私が今答えられることは…
『私も空島について詳しくは分からないけど、ログポースが指してるなら、その先に島はある筈、だと思います』
レンの返答に、ロビンは深く同意するかのように頷く。
「ええ、その通り。"ログポース"だけは疑ってはいけない。これは鉄則よ。
この海では、疑うべきものはむしろ、頭の中にある"常識"の方よ」
私はホッと、胸を撫で下ろす。
すると、ロビンは船に落ちてきたものを物色し始めた。
ルフィはというと、いつの間にかウソップと共に沈みかけているガレオン船の上に移動していた。
ロビンは船と一緒に落ちてきた、棺桶に入った人骨を発見しの修復作業をし始める。
手慣れているのか、みるみる人骨の頭蓋骨が元の形へと戻って行く。
ロビンによると、この人は死んでからすでに200年は経過していて、歳は30代前半。
死因は病。ほかの骨に比べて歯がしっかり残っているのはタールが塗り込んであるせいで、この風習は"南の海"の一部の地域、特有のものらしい。