第6章 空島への道
レンの目が見開いた先には、あり得ない光景が起こっていた。
なんと空からメリー号よりも数倍大きい、ガレオン船が降ってきたのだ。
もう一度言うが"空から"…だ。
「空から…」
「ガレオン船……!!?」
「何で…」
「…………!!!」
ドン!!と大きな音を立てて、メリー号のスレスレの所の海へと落ちる。
船が落ちた衝撃で、波が大きくうねりメリー号も大きく揺れる。
「うううわあああああああ!!!」
「捕まれ!!!船にしがみつけ!!!」
皆は船から振り落とされないよう、船にしがみつく。
レンも何かにつかまろうと手を伸ばすが、空を切った。体が空中に放り出される。
あっ、ヤバい落ちる。
そう覚悟した時、突然手首を捕まれ引き寄せられる。
「しっかり捕まれ!!!振り落とされるぞ!!!」
『ゾロ!!ありがとう!!』
「礼なら、後で言え!」
レンは頷き、手すりに捕まる。
「何!?これ、何!!?ねェ、何!!!?」
マストに捕まり、半泣き状態で狼狽えるナミ。
「夢!!!そうさ、これは夢!!!」
「夢!!?よかったァ!!!」
ウソップは目の前の事が信じられず、現実逃避している。そして、それを鵜呑みにするチョッパー。
「ルフィ!!!船を守れ、もうもたねェぞ!!!」
「よし!!ん?ウソップ??」
「案ずる事なかれ。こうやって落ち着いて目を閉じて
、そしてゆっくり瞼を上げると……ほーら、そこには静かな朝…ギャ~~~~~~ッ!!!!!人骨~~~~!!」
◯◯◯
暫くすると、さっきまでの波も治まった。
空を見上げてみるが、何事も無かったように晴れている。
「あ!!!」
「どうしたナミさん!!?」
「どうしよう、ログポースが!!!壊れちゃった!!上を向いて、動かない…!!!」
ログポースの指針は空に向かって上を向き、先程まで指していた島へはもう向こうとはしなかった。
これは、より強い磁力を持つ島によって新しい"記録"に書き換えられたということ。
「指針が上を向いているなら"空島"に"記録"を奪われたという事……!!!」
「!!?」