第1章 夢ですかね?
~ルフィsaid~
ルフィはレンと共に森を抜けた後、エースが袋を担ぎ、木に登るところを見つけ追いかけていた。
木の根元まで来ると、上の方でなにやら話声が聞こえた。するとふと、"海賊船"という言葉を耳にした。
「海賊船~~~!!?お前ら海賊になんのか!?」
「………………!!」
「おれも同じだよ!!」
○○○
ルフィは二人の手によって、木に縛られていた。
「エースお前、毎日こんなとこまで来てたんだなァ!」
「だまれ」
「こいつかよ、お前が言ってたルフィって奴」
帽子を被った少年がため息を吐く。
「とうとうここまでついて来やがったのか…人が通れる様な道は、通ってねぇのに…」
「お前エースの友達か?お前も友達になろう!」
自分が木に縛られているのにも関わらず、笑いながら話す。
「だまれ」
「だからお前もここに住めってのに…!!毎日の往復"山道修行"があだになったな!どうする」
「秘密を知られた……放っといたら人に喋るぞコイツ」
流れる沈黙。
「殺そう…」
「よし、そうしよう」
「えぇぇーーーーーーーーーーーーっ!!」
いきなり"殺す"という言葉を聞き、ルフィは驚き、声を上げる。
「!バカ静かにしろ!!」
「殺されるとは思わなかった~~~~!!助けてくれ~~~~!!死にたくねぇよ~~~~!!」
「サボ、さっさと殺れ!!」
「何言ってんだ。お前が殺れよ!!」
暴れだすルフィに慌てるエースとサボ。
「助けてくれ~~~~~~!!!」
「「うるせぇ~~~~!!!」」
「森の中から声が聞こえたぞ!!子供の声だ…」
「!!?しまった誰か来るぞ!!」
「とりあえずこいつの縄を解け!!ここから離れねぇと宝が見つかっちまう!!」
男の声を耳にした二人は、急いでルフィの縄をほどき、宝を隠している木から離れ茂みに隠れた。
ルフィの叫び声を聞きつけたのは、エースが金を奪ったチンピラと、刀を持ったブルージャム海賊団の船員、ポルシェーミだった。