第5章 どこですか?
乾盃をした後はもうドンチャン騒ぎだ。
ゾロとサンジは何故かケンカをしているし、ナミは何杯目かの酒を飲んでいた。
レンは一端酒の入ったジョッキを置き、目の前にある料理を口に運んだ。
そしてあまりの美味しさに目を見開き、感嘆の息を漏らす。
『美味しい…!!』
「だろ~!!サンジの料理は最高だからな!!」
ルフィが肉を両手に満面の笑みで言った。
「ほら、どんどん食えよ!!あっ、これもうめェぞ~!!!」
そう言って手に持っていた肉を差し出してきた。
レンは肉を受け取り、かじりついた。
『…ん!美味しい!!最高かッ!!!』
「なっはっはっはっ!!だろ~!!!」
『うん!!』
皆はルフィの行動に目を丸くした。
それに気付かないレンは、また肉にかじりつく。
するとロビンと話していた少し酔い気味のナミが近付いてきた。
「レン、全然飲んでないじゃなぁい?」
『!…えっ、あぁー、私ちょっとずつ飲むのが好きなので』
「え~、そうなの?もっとグイッと行きなさいよ!グイッと!」
『…ナミ、酔ってます?』
「ん?酔ってないわよ?」
ナミは小首を傾げた。
それは酔っている人のセリフだよ。
「レンちゃん、もしかしてお酒苦手?違うの持ってこようか?」
今のナミとの会話を聞いていたのか、サンジがそう申し出た。
『え!?いえいえ!!自分で持ってきますから!』
「座ってて、オレが取ってくるから」
そう言うとサンジは、キッチンへと消えた。
イケメン過ぎるぜ、サンジ!!
ナミはというと、またロビンと飲んでいた。
「おい、レン!!これもうめェぞ!!」
今度はルフィが何やら赤い料理を持ってきた。
どんな味がするのだろうか。
なんか、スパイシーな匂いがする。
「あっ、おい、それは…」
ルフィの後ろで何やらウソップが動揺している。それにレンは気付かず口に運んだ。
『!!!!!!』
「どうだ?」
『!!!げほっ…げほっ!!辛っっっっ!!!げほっ!なんごれ…喉が!げほっ…何か飲み物…』