第5章 どこですか?
『ははっ、ありがとう!』
レンはルフィの言葉に頬を緩ませた。
するとルフィの口も弧を描き、ししっ!と笑った。
「今更、何を言っても無駄みてぇだな」
ウソップがテーブルに頬杖を突き、飽きれながらに言った。
ロビンがそれをクスリと笑う。
「私もそういう人達がいる事は知っていたけど、実際に会うのは初めてだわ」
「え、そうなの!?」
ナミは本当に異世界から来た人がいる、と言うことに驚く。そして頭を抱えて唸る。
「はー…もう訳が分からないわ。船長も考えを変える気は無いみたいだし」
「あぁ、レンはもう俺達の仲間だ!!」
ルフィがそう言うと、皆は諦めた様子で笑う。
ドキドキと胸が鳴る。期待が膨らむ。
「私はナミ。よろしくね、レン」
これは私をこの船に受け入れてくれるということなのか。
勿論、私の答えは決まっている。
『はい!此方こそよろしくお願いします!!』
「しっしっしっ!!よし!宴だァーー!!!」
ルフィの一言で皆は宴の準備を始める。
サンジは手際よく料理を作り上げていき、私も皆と一緒に宴の準備を手伝っていると、あっという間に準備は終わってしまった。
「レン!こっちだ!」
ルフィに横に座るよう促される。
甲板には既にゾロがおり、もうお酒を飲んでいるようだった。
レンは目の前に並んだ料理に思わず目を輝かせた。隣にいるルフィも騒ぐ。
「はい、どうぞ」
酒の入ったジョッキをナミから渡され、おずおずと受け取る。
というかもう既に飲んでいる人もいる。
そしてルフィが声を張り上げた。
「よし!!野郎共、新しい仲間に!!!乾盃だァア!!!」
そして、ジョッキを掲げ。
『「「「 カンパ~~イ!!!」」」』