第5章 どこですか?
~レン said~
『~~~~っ!!リアル、メリー号だ!!』
レンは目を輝かせた。
麦わらの一味の船、"ゴーイング・メリー号"だ。
「よし。んじゃ行くか!」
『んェ?』
ルフィがレンの腰に左手を回し、右手をメリー号へと手を伸ばした。
突然の事で、私も思わず変な声が出る。
ルフィの伸ばした腕は瞬時に縮み、あっという間に船に着いた。
ルフィは手をほどき、レンを船に下ろす。
『…ちょっ、急は止めて…ビックリしたー』
「ん?わりぃわりぃ」
そう言うと、なっはっはっはっ!とルフィは笑った。
「…ルフィ?…と、誰だ??」
ふと声がした方を向くとそこには、この船の可愛い船医と鼻の長い狙撃手がいた。
「おっ、チョッパー、ウソップ!…コイツはレン。新しい仲間だ!!」
「「仲間!!?」」
二人は明らかに動揺していた。
それもそのはず、ルフィが帰って来たと思ったら、知らない人を連れて来て、しかも仲間にすると言うのだから。
「おっおい、仲間って本気か?」
「あぁ、もう決めた事だ!!」
ルフィは胸を張ってそう答えた。
二人は顔を見合せ、ため息をついた。
もうルフィの意思を変えることは無理だと判断したのだろう。
その後私は会議室に案内され、今までの経緯を簡単に話した。
ルフィがまだ小さい時に自分と会ったこと。
そして元の自分の世界に帰ったが、またこの世界に来れたこと。
イネムール島での、ケインとの一年間の修業のこと。
話している間は皆真剣に聞いてくれていた。
途中から、買い出しに行っていたナミとサンジが加わっていた。
私が話終えると、ウソップが閉じていた口を開いた。
「……でも、本当に違う世界から来たのか?信じられねェことだけど」
『…はい。でも、信じて貰うしか』
レンは眉を下げて苦笑する。
「おれは信じてるからな!!」
突如ルフィがバン!とテーブルを叩き、フン!と鼻を鳴らしながら言った。