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【弱ペダ・荒】荒北と荒北さん

第2章 我が部の荒北も二人


「荒北」
「はい!」
「なんだよ福ちゃん」
呼ばれて返事をする2人。
「荒北さん」
と呼ばれ直されれば荒北は自分でないことを、名は自分であることを理解し返事をする。
「良かったら部にメンテナンスとして入らないか?」
一瞬何を言われてるかわからなかったが後ろにいた荒北君が
「おいおい、こんなド素人に俺達のチャリ預けんのかよ!」
「貴様だってド素人ではないか」
「黙っとけ東堂!」
2人をよそに話を続ける福富君が言うには、今2年のメンテナンスは宮田君しかおらず、大会の時に大変だそうで、初心者だが宮田君のサポートとしてどうかということだった。
「宮田の良いアシストになってもらいたい」
そういう福富に
「W荒北アシスト」
おかしくなって吹き出す新開に、
「なんも面白くねーよー!!!」
と声をはる荒北。
「返事は1週間待つ。考えてみてくれ」
次の日から1人で考えてみた。考えてみた結果。

「よ、よろしくお願いします!」
福富君に意思を伝えると直ぐ様入部届けを渡された。その場で届けを書き、2人で部長さんの元へ行き、職員室に届けを出しに行き、受理されクラスまで戻ってきたところで昼休みの終わる鐘が鳴った。
「福富君、今日私が来る事わかってたの?」
名がそう言うと、少し間をおいて「偶然だ」と、そして「これからよろしく頼む」と言いクラスに戻って行った。部活動は次の日からで、授業後に宮田君が現れて、明日はまた1からバイクを組む事になった。
明日、自転車部の皆はどんな顔をするのだろうか、この前教わった手順でまた組めるだろうか、初めての部活動は未知の世界な気がしてなかなか寝付けずその日を過ごした。
次の日、授業が終わり、部活の時間。
東堂君と共に部室へ向かう。そして、
「荒北名です。よろしくお願いします!」
と新入部員として挨拶し、部員達の前で紹介された。
「W荒北・・・」
「荒北の女の方だ」
「噂の荒北だ」
とざわめく部員達と、名が入部して喜ぶメンバー。
宮田君の指導はスパルタで毎日、毎日あぁでもないこうでもない。そこはこれはと大変だった。最初、なんやかんや雑用として扱おうとしていた部員達が居たが、そのスパルタ具合と「荒北さーん」「メイちゃーん」と呼ばれまくる名にそれは無理だと早々に諦めることになった。
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