第3章 青い春の謳【三成】
「軟膏が欲しい?どうかしたわけ?」
「…うん。…ちょっと肌が荒れて…」
三成に今回は特に激しく抱かれたからだろうか、
膣のヒリヒリした痛みは治らず、少々気になる痛さだったため、家康に軟膏を分けてもらいに来た美蘭。
「何処?見せて。」
「…っ!あの…っ…襦袢脱がなきゃ…見せれない場所だから…それにたいしたことないから…っ。」
真っ赤な顔で必死に頼む様子に、
家康は、溜め息をつきながら薬を探してやる。
「状態見ないで薬とか渡したくないんだけど。これならだいたい何にでも効くから。これ塗っても治らなかったら、恥ずかしがってないでちゃんと見せてよね。」
「……ありがとう!家康♡」
渋々渡してくれた軟膏を嬉しそうに受け取って、満面の笑みでお礼を言ってきた美蘭に、家康の胸はドキリと高なった。
(ほんとこの娘…調子狂うんだけど…。)
美蘭は、部屋に戻るとすぐに家康に貰った軟膏をヒリヒリしている膣に塗った。
(…っ。…染みる…。)
家康の薬は良く効くから、もう大丈夫…という安心感を感じつつ、
このままでは大好きな三成との逢瀬が憂鬱になってしまいそうな気がして、
美蘭は溜め息をついた。
すると突然、部屋の襖がバン!と開け放たれた。
「なんだ?元気ネェな。欲求不満か?」
手にお盆を持った政宗だった。
「政宗…!ちょっと勝手に…」
欲求不満…という言葉に、今の状態を言い当てられたような気がして、ギクシャクしながらも、努めて普通に応えようとしたのだが、
美蘭の言葉を聞き終わる前に、政宗は決めつけるように言った。
「わらび餅だ。食うだろ?」
「…うん。…食べる。」
(…強引なんだから。)
ひんやりと冷えたわらび餅に、きな粉と黒蜜。
「…おいひい♡」
大好物を口に含むと、美蘭の身体中に幸福感が広がった。
「当たり前だ。俺が作ったんだからな。」
「すごいね。こんな美味しいものが作れるなんて♡政宗、天才!」
自分が作って与えた好物にすっかり懐柔されてニコニコ笑顔の美蘭に、政宗は満足して、ニカッ!と笑った。