第1章 梅の花 嫉妬の謳(秀吉誕生祝い2017)
何よりも、
迷っている自分が腹立たしかった。
そんな自分自身への怒りを纏いながら、
どうしようもなく胸に渦巻く不安な気持ちを掻き消したくて
とにかく美蘭に会いたくて
美蘭の部屋に来てみれば、
美蘭は、
俺に怯えるような気まずそうな態度。
やはり御館様と何かあったのか?
だから気まずいのか?
そう思ったら、
「俺の…モノだ…っ。」
俺は
美蘭に乱暴に口づけていた。
お互いが、
お互いを思うが故に言葉をかわすことを恐れ、無我夢中に求め合った。
腰帯はそのままに、乱された寝着の衣摺れと、秀吉が美蘭の身体中に繰り返し与える口づけの湿った音と、美蘭が時折耐えられず漏らす喘ぎ声だけが、深夜の閨に響き渡る。
「あ…っ…、…秀吉…さ…んっ…。」
秀吉は、美蘭の足を開かせると、その間に入り込み、両の胸を揉みながら、胸から腹へと口づけて行く。
すでにたっぷりと潤みひくつく花びらへ到達すると、
まるで秀吉を誘うようにぷくりと膨らんだ花芯にねっとりと舌を這わせた。
「ああああっ…!」
身体の中心から全身に広がる快感を与えられた美蘭は、思わず大きな声をあげた。
自分の愛撫に体温をあげ、可愛らしく声をあげる美蘭の姿に、秀吉は興奮し、己自身には猛りを感じ、息遣いも荒くなった。
花芯への愛撫はそのままに、
更に片方の乳首を捏ねながら、片方の中指を蜜壺につぷりと差し込み律動してやれば、
愛しい美蘭は、更に甘い声を上げて乱れる。
自分の身体が発するグチャグチャと響く厭らしい音色が、美蘭の身体を、高みへと導いていく。
快楽は徐々に、耐えられないほどの波となり
美蘭は意識を飛ばしそうな快楽に操られるように、褥の上で甘い声を上げ、乱れた。
いつの間にか跳ね飛ばされた枕。
それが乱れた美蘭の腕にぶつかり、更に跳ね飛ばされて、褥の上から畳の上に転げ落ちた。
……カチャリ。
「……??!」
その時聞こえた音を、
秀吉が聞き逃す筈がなかった。
それは、
剣と鞘がぶつかり合う音だった。