第2章 濵田崇裕
『…で、なんでここなの?』
「えー?しげと照史、おもろいやん」
「いきなり何かと思ったら…」
「あひゃひゃ、褒めてんのそれぇ〜」
彼らは恐らくのんちゃんの友達。
2人は人気者だから
名前はみんなが知ってる。
だけど会うのは…、初めてかな。
「こいつ、濵ちゃんの愛人」
『愛っ!?ちょっとやめてよ!
彼女、私は彼女だから』
「んは。どこがやねん
蔑ろにされて浮気しとるやんか」
「女たらしやな〜とは思ってたけどな」
「あんな奴のどこがええんや〜」
のんちゃん含め、男の人はみんな言う。
濵田センパイのどこがいいのって
分からなくていい。私だけが知ってれば。
「望やなくて俺のとこに頼り!
俺めちゃくちゃ頼りになんで〜」
「はぁーん?お前のどこがやねん」
「お前言うなや」
『ありがとう』
そうして私はのんちゃんのおかげで
前向きな気持ちになれてたころ。
事件は起きていた。