第7章 小瀧望
教室に入ると、
俺にびっくりしたが
涙目を俺に向けた
「…なんで泣いとんの」
『…望には関係ないから!』
気にしんといて、と
下手くそな笑顔は
俺が抱きしめて崩れた。
強がりな君をどう攻略しよう、
悩んだって仕方ない事だけどさ。
「が距離取るから、
しゃあなし、俺も離れとるのにさ
なんか俺が悪いみたいやんか。ちゃう?」
『…』
「好きなら好きって言えば?」
俺は愛してるけどな
だって俺さ、
ほんま笑けるけど
以外は好きになれへんの。
その笑顔も強気なとこも、
それでいて
すぐ泣くし妬くし。
それを俺には言わずに我慢しとる。
一緒にいて、飽きへんねん
やからさ。
『…私は愛してんねんで』
控えめにそう言うと、
近づけた唇に、
先越されまいとキスした
end.
離れ離れだとしたって、
通じあわない恋愛だとしたって、
お互いがお互いを好きであれば、
それも1つの両想いの形やと思うねんけど?