第2章 濵田崇裕
根っからの良い人やもんな〜濵ちゃん、
友達みんなにそう言われ、
別に嫌だとは思ったことは無い。
むしろ褒められて嬉しかった
ポンコツな俺を疎ましく思う奴も居るけど
そんな俺にも彼女がおって、
しかもめちゃんこ可愛ええやつ!!
早く来てと言われたら飛んでったし、
会いたいと言われたら会いに行ったし、
喧嘩したら俺が嫌やからすぐ謝る。
彼女のためならなんでも出来た。
尽くすタイプなんやね、
って俺も言われて初めて気づいた。
濵ちゃん先輩っ、
みんなは俺をそう呼ぶ。
振り返ると頬を赤くした女の子が
緊張した様子で立っていた。
なんとなーく告白かなと思うと
好きですッ!
やっぱりな、と予想が的中して
思わず笑った俺にキョトン顔
「ごめんなあ、彼女おるから」
断ると、そうですよね!と
笑顔で立ち去る女の子。
傷つけたみたいで罪悪感あるけど。
俺にはちゃんしか、
居らへんのやからしゃあないやろ?
なんて、ちゃんに会いたくなって
駆け出していた。