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俺らと粉モン食べへん?

第1章 中間淳太





定時になり、みんな飲み行こうよとか
わいわいしながら帰り支度。


私も帰りたいけど…


「行こ!飲み、行こ!」

『またですか…金欠なんですけど…』

「おーねがいっ!
淳太くんの奢りやからお願い!」


帰ろうとしてたら桐山さんに捕まって、

飲みに行こうや〜と
スキップしながら近寄って来て。


二人やないし、淳太くんもおるしとか
要らない情報くれるから余計に行きたくなくて

お金ないと言えばこういうし…


「社長命令や、飲み行くで」


ぼす、と頭に手を置かれる。

『は、はい…』


社長命令とあらば仕方ない。

そう自分に言い聞かせながら、
行きたくない飲みの誘いに乗った。




いつもの居酒屋さんでは、

私達の顔を見るなりいつもの席へ。




『あ、またいる』


ぼそっと呟いたその一言は、

構ってほしさに騒ぐ桐山さんの相手をしてた、
社長こと中間さんに聞こえていた。


「だれ?」


何故か席を移動してきて、

普通の顔して私の横に座る中間さん。



『あ、いえ…』
「誰やねんて」
『知らない人ですから』
「社長命…
『元カレです』


すぐ職権乱用する、このひと。




ふうん、と相槌だけ打って

また元の席に戻る彼は
一体何がしたかったのだろう…








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