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俺らと粉モン食べへん?

第1章 中間淳太






「すえ〜!飲み行こうや」


同期の大橋がやって来た。

ぐるぐるカバン振り回しながら。


「ああ、先輩も行きますぅ?」
『行きません。残業でーす』
「ええ?大変ですねえ」
『報告書書かなきゃ』


新人教育係の人は仕事終わり、

必ず報告書を書くという
そのせいで毎日残業なんやって


どうにもならんけど申し訳ない。


「お前ら、の周りうろつくなや」
「あ、中間さん〜!お疲れ様です!」
「大橋は濵ちゃんやっけ?教育係」
「そうです!」
「ちゃんとしてるなぁ…末澤と違って」

「ひどい!先輩なんか言うてくださいよ!」
『私のせいにしないで』

「はは、嘘や、冗談や冗談。
はよ帰りや。飲み行くんやろ?」

「せや!すえ、はよ行こうや!
中間さん!先輩!お先です!」



大橋に引っ張られ、

俺はエレベーターへと走る。





「中間さん帰ってたんかと思った」
「俺も。びっくりした」
「やっぱ噂はホンマなんかなぁ?」
「さあ。俺も気になってんねん」
「ほんまやったらすえの恋は終わりやな!」


どんまーい、と

走って逃げてく大橋を
笑いながら追いかけていた俺だけど


初めからその恋なんて終わってんねん。







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