第1章 中間淳太
最近付き合い始めたらしい彼のこと、
俺はさっそく調べあげたで。
同い年で幼なじみで、
顔はほんまカッコええわ…
でも男言うより男の子って感じやな
こんなんのどこがええんや。
いざという時、
君を守ってやれへんやろ?
俺なら守ったるで、命をかけてなぁ?
それやのに大橋くんは、
君の教室に遊びに来ては
嬉しそうにニコニコ笑ってはしゃぐ
その姿を見て困った顔。
ああ。そうなんや
困ってんねや!
それなら俺がどうにかして、
君のこと助けたらなな?
あー。でも君は俺のこと知らんし…
いきなりやめろやなんて、
そんな頭おかしく思われてまうわ
「ちゃん!プレゼントやでっ」
『ええ?ほんまくれるん?』
「このまえ欲しい言うとったやろ?
バイト代で買うてん!せやから!あげる」
『嬉しい…!ありがと大橋くん!!』
だけど幸せにするんは、
絶対にこの俺や。
決まってんねん、やって運命や
大橋くんなんて…
邪魔やねん
「ほな、俺戻るな!
また放課後迎え来るから!」
飛び出してきたヤツにぶつかる。
「わっ」
『大橋くん!何やっとんの、
すみません、ほら謝りや』
「う、あ、すみません!」
「…ええで?君も大丈夫?
俺が突っ立っとったのが悪いんやし」
「俺は中間淳太って言うねん
君らはなんて言うん?」
それなら知り合ってしまえばええねん