第6章 藤井流星
「なーあ、最近さ、
照史くんとか構いすぎちゃう?
別に放っといてええやんか」
「なあ、しげと仲良くせんでや
なんか見てたらなあ、モヤモヤすんねん」
「あー望なんか紹介するんやなかった」
「俺と濵ちゃん、どっちがかっこええ?」
「神ちゃんの方が優しいもんな…」
『さっきからそれひとり言?』
真横でブツブツ呟く流星くんが
ようやく放った私の一言に
嬉しそうに顔を上げた
「構ってやー〜」
『だから言ってるじゃん、
流星くんの為に問題集作ってるって
補習嫌だって言うから助けてるんだよ?』
「せやからってさーあ、
淳太くんとか要らんのちゃうー?」
「お前なあ…、がおらんかったら
ほんっまにしばき倒しとるからな??」
「ちなみに俺もおるでーい」
『照史くんも手伝ってよ』
「ぶう…」
みんなにそっちのけにされて
完全に拗ねた流星くん
ガラッ、
「りゅうーっ、今暇やろ?来て!」
「は?なんなん」
「えーーから!はよ!」
「お前のええからは嫌なんやけど」
「バスケ!助っ人してや〜お願いっ!」
またか
『のんちゃん…、
流星くん勉強あるから。』
「せやせや〜」
「ええ?してへんやん」
「イメトレしてんねん、勉強の」
「意味わからんし、やれや実際に」