第6章 藤井流星
付き合ったきっかけも、
彼が私を好きだと思ってると知ったのも、
猛アタックしてきたからである。
共通の友人、と言ったって、
長らく会えてなかった友達が
長身の彼を連れてきた。
第一印象は(大きいなぁ)であった私と逆に
彼は(可愛ええ好きや)と思ったらしい
長身は長身を連れてくる。
彼は親友なんだと、
小瀧望くんを私に紹介した。
どういうつもりなのか知らないが、
なんか得意げだった。
やっぴー、
なんて初対面で言うぐらいだ
彼はチャラいのだと思った瞬間であった。
それから不思議にも、
彼とはよく会う機会が多かった。
進学した高校が同じで。
(そう言えば小瀧望くんも同じだったなあ)
なのでよく教室に来ていた。
だから入学して早々、
私達は付き合ってると誤認された
私が彼を好きだと自覚したのは、
クラスメイトの女子らに
仕事全てを押し付けられてしまった所、
文句も言わずに笑って手伝ってくれたから
「酷いなあ、こんな山盛りの仕事…
ちゃんとなら俺やったら
喜んで一緒にやるのになあ??」
そう笑って言って、
仕事を手伝ってくれたから。
ああ、この人のこと好きだと思った